<主な研究内容>
1.中国地方の哺乳類の分布・生息状況調査
現在、岡山県内で哺乳類の分布に関する調査を行っており、目撃情報や死体取得などの生息状況に関する情報を集めています。
普通種アブラコウモリの捕獲
夕方になると岡山市内の用水路や田んぼの上空をたくさんのアブラコウモリが飛んでいる様子が観察されます。近くの森林内にはキクガシラコウモリもいるようです。
希少種カワネズミの糞の採集
岡山県北部の中国山地の渓流部にはまだカワネズミが見られますが、生息数がとても少なく、地域絶滅しそうな状況です。
カワネズミの捕獲作業の準備
岡山県内での分布や生息状況を確かめるには捕獲が必要ですが、希少種は数が少ないのでとても大変な作業になります。ただやっぱり実物を見たり、触ったりすると調査の実感が湧きます。
(捕獲には特別な許可が必要です)
ノウサギの糞採集と個体数推定
夜行性の哺乳類は姿を直接見ることが難しいので、昼間に糞や食痕などの痕跡を探すことで研究を進めていきます。根気が必要な作業ですが、一年分のデータを入力してエクセルでグラフを書くといろいろなことがわかってきます。
リスを探してどこまでも
ニホンリスをあちこち探しまわります。時には、危険なところも進みます。(いや本当はそんなに危険ではないけども、山歩きに慣れていない学生さんにはちょっとスリリングかも?)
雪山での足跡調査
中国山地の積雪が多い地域では、動物の足跡を探すことで対象動物がどのような動きをしているのかを知ることができます。かんじきやスノーシューを履いて雪上を延々と歩くのはたいへんですが、真っ白な世界を歩くととても清々しい気持ちになれます。
2.蒜山における草原棲哺乳類の生態調査
現在、蒜山高原の半自然草原で草原の管理手法の一つである火入れ(山焼き)とそこに暮らす哺乳類の関係について調査を行っていますアカネズミ、ホンドキツネ、ノウサギの生態調査に着手しました。
蒜山草原から眺めた大山
蒜山の調査地からは遠くに美しい大山が見えます。
離れたカシワ林に隠れて
ホンドギツネの巣を見張る
警戒心の強い動物は遠く離れた場所から望遠鏡で行動を観察します。キツネの巣穴をしばらく見張ってみたのですが、子狐を見ることはできませんでした。
哺乳類相把握のための痕跡調査
動物の糞を探して研究室に持ち帰り、糞の内容物を見ることで、その動物が何を食べているのかを知ることができます。
小型哺乳類の捕獲調査
捕獲したアカネズミを計測しています。
3.普通種アカネズミを指標とした生態系の健全性の評価
人工巣の設置
自動撮影カメラの設置
アカネズミが巣の中にどのくらいドングリを運んでいるのかを調べようとしたのですが、そう簡単にはうまくいきません。。。
4.その他
カワガラスの分布調査
本研究室では、鳥類の研究も行っています。
5.以降、準備中です。